玄関大理石を鏡面に復元

石材のメンテナンスを行う様になり10年程になります。
本格的に大理石の研磨を取り組むようになり9年程の年月が経過しました。

 

月日が経つに連れ、経験や技術も向上し多くのご依頼も受ける様になり、業者様からの磨きの取引もさせて頂くようになりました。
されど天然石は奥が深く、いつも同じ工程で仕上がるものではございません。

 

これが大理石研磨の難しさと楽しさかも知れませんね。
玄関の大理石も石種が多彩で、傷の深さ、染み、汚れ具合も千差万別です。

 

石によっては硬さも違いますし、素材の特徴もバラバラです。
それを概ね把握しながら、向かった現場で診断をし施工を組み立てていくのです。

 

今回施工で行ったクリーム&ベージュ系の大理石。
クレママルフィルと言うスペイン産の石種かと思われます。

 

シンプルなベージュ系で人気が高く、ホテルの壁などに使用されている処も見かけます。
光沢も比較的上がり易いタイプではないでしょうか?

 

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一枚目の画像は磨き前。
見た感じダメージは浅く見えますが、艶は然程あるように感じません。

 

やはり歩行箇所はどうしてもこうなってしまいます。
ヒールで起こした傷、砂利を引きずった傷、油性の汚れの蓄積。

 

これらが大理石の艶を奪っていくのです。
しかしながら深刻なダメージ出ない限り石の光沢は概ね復元します。

 

いつも肝となるのは磨きからの3工程目。
この辺りで光沢が出てくるとホッと胸を撫で下ろします。

 

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1工程、2工程の傷取りがミスすると3工程目であまり艶が出てきません。
整えられる傷(あまり深い傷は別ですが)はしっかり整えるのが大切ですね。

 

今回の大理石は5工程目でフィニッシュでした。
3工程目の仕上がりから、残り2工程で輝きが増すのはわかっていたのですが、今回は奇麗な鏡面となりましたね。

 

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やはりスタートのダメージが浅かったのも幸いでした。
この状態を長くキープするには日頃の手入れ。

 

それと磨き側、即ち施工者のダイヤモンドパッドのチョイスによって変わります。
表面が奇麗になっても使用するダイヤで光沢維持年数も変わるんですね。

 

これまた不思議です。
やはり大理石は奥が深い~。

 

 

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