カサカサになった大理石を再生研磨で復元
東京都心のとあるマンションの玄関アプローチ。
新たに入居されるお客様からのご依頼でした。
前入居者さんがどの様に手入れをしたのかは石と睨めっこしながら想定しますが、何より大理石はカサカサな状態で白化現象が起きていました。
推理では恐らくアンマッチな洗剤で長い期間洗浄を積み重ねて来たと思われます。
大理石は酸性クリーナーはもっての外、アルカリもそして中性クリーナーも気を付けなければなりません。
中性クリーナーであれば問題無いでしょ。と思われがち。
しかしながら多くの中性クリーナーに含まれる助剤が石をイジメます。
即ち、大理石に適切なクリーナー(洗剤)はごく限られたものでしか対応できません。
では普段の手入れはどうすれば良いのか?
掃除機掛けで良いのです。
やっても硬く絞ったタオルやモップで水拭き程度。
正しい洗剤が分からなければ、無理に洗剤を使用して掃除しようとは思わない事です。
市販や動画やネットでの記事もあまり鵜呑みにしない方が良いかと思います。
正直、今回の大理石はダメージが強く、復元まで至るか?作業を進めなければ答えが出せない状況でした。
数種類のダイヤモンドパッドから、一番信頼している粗目のダイヤをチョイス。
これでダメなら厳しいかな~と思いながら、期待を込めて削ります。
50番手であろうダイヤを丁寧に回しポリッシングします。
この1工程を終えた時点で指で大理石を触ってみます。
カサカサが残っているかどうか。
ツルツルになっていればある程度期待はできる。
1工程目でカサカサはほぼ消え、ツルツルの感触が伝わります。
まずは第一関門クリアという感じでほっと胸を撫で下ろす。
しかしながら気を抜けません。
後は深いダメージからどの程度まで光沢があがるか。
2工程目を終え、3工程目を追た時点で薄っすら照明が映り込んできました。
最終工程を終えた時点で光沢は初期状態と比較して随分と光沢も戻りました。
所々ダメージはございましたが、玄関を開けた時には「奇麗!」と思える状態になりました。
ビフォー&アフターの画像です。
施工前と施工後では明らかに光沢の違いがあるかと思います。
やはり研磨した甲斐がありましたね♪
ご依頼されたお客様に感謝です。
お陰様で石も息を吹き返したと思います。